マネジャーがコーチングを活用した部下育成について
2020/03/03
マネジャーと部下との意識のギャップ(1)
「若手たちを育てようとしているが、彼らは成長する気がない」
「もう少し頑張れば昇格する実力があるのに、昇格する意欲が感じられない」
「部下が考えていることがわからない」
「そもそも彼らは反応が薄いし会話にならない」
部下との距離感で悩んでいるマネジャーが多いようです。マネジャーの方々とコーチングをしていると、多くの場合は仕事に対する価値観の違いから生じている悩みのようです。
時代が変化しているので意識を変えていかなくてはいけないとわかっていても、次のようなことは“当然だ”とか“その通りだ”と思っていないでしょうか?
・上司の言うことは素直に受け入れるものだ
・まず部下が上司の考えを理解するものだろう
・与えられた目標は達成する為に最大の努力しなければならない
・会社で認められ昇進することが目標である
・もっと業界や会社の慣習をわかって行動してほしい
これらの考え方が間違っているわけではありません。
しかしそう思っているあなたは自分たちが育った環境で“普通だった”「上司が上で、部下が下」という意識が内在していないでしょうか?上司-部下の関係はあくまで会社の中での“役割”です。人としてはもちろん対等です。対等ですから、決して若者に迎合するものはでなく、あなたの“普通”を押し付けるものでもありません。お互いが相手を批判や否定しあうのではなく、互いに「相手はそういう考え方をもっているんだ」ということを理解し合う必要があります。
そのうえで、あなたは伝え方を工夫することも必要でしょうし、相手も疑問に思ったことは素直に表現する必要があります。あなたの方から「私の指示や話のなかで、『ン!なんで?』と思ったら質問してね」と依頼しておいた方がいいと思います。そこからお互いが理解し合える会話が始まると思います。
話し合う時のコツについては、改めてご紹介します。